CO2 カートリッジ でよく発生するトラブルと、その原因とは?カートリッジを選ぶ際に気を付けたいこと
こんにちは!ORGA AIRSOFT トレポン・ガスブロ担当の安藤です。今回は CO2 カートリッジ の選び方や、トラブルが発生した際の対応方法についてお話したいと思います。
最近では年中安定した動作を期待できるパワーソースとしてガスブロにCO2を導入するプレイヤーが増えていますが、使用する CO2 カートリッジ によってはマガジン内に詰まってカートリッジが抜けなくなってしまったり、結果それがマガジン破損等に繋がるなど、トラブルとなる事例も多くあります。
今回は修理依頼があった GHK CO2マガジンがありますので実例としてご紹介させて頂きますが、GHKに限らず CO2 カートリッジ を使用する各種エアガン製品に同じ事が言えますので、是非参考にして頂ければと思います。
CO2 カートリッジ の口元に注目
ある日、GHK M4 ガスブローバックを使用しているお客様から「CO2マガジンからカートリッジが抜けなくなった!」とご相談がありました。オルガエアソフトではGHK CO2マガジンのお取り扱いはないものの、NPASノズルの販売や組み込みは承っておりますので、CO2に対応したカスタムやこういったトラブルの解決についてはお任せください。
今回、修理依頼を頂いたCO2マガジンを拝見したところ、固定キャップを外しても CO2 カートリッジ がすっぽりとハマったまま全く抜ける気配がしません。
上記画像ではマガジンのフルメンテまで行うためここまで分解してしまっておりますが、通常はまず CO2 カートリッジ 内にガスの残留がないよう放出バルブを押すなどして確認したのち、錐や大きめの釘などを用いてカートリッジに穴を開けてしまいます。
カートリッジのお尻は丸みがあって作業しづらいうえ、そこそこ力がいる場合もあります。難しい場合はリューターで削って穴を開けてください。
小さくても一度穴が開けば、錐やプラスドライバー、ドリル刃などでグリグリとその穴を広げ、六角レンチや先端が鉤状の工具を差し込んでカートリッジを引き抜いてください。棒状の工具しかない場合は斜めに差し込んでテコの原理でも抜けます。(それでも抜けない場合はやはり写真の様に分解してしまった方が早いかもしれません。)
取り外した CO2 カートリッジ を見たところ、メーカー名などが書かれていない恐らくノーブランド系の CO2 カートリッジ が使われていました。
この CO2 カートリッジ は当店で販売している CO2 カートリッジ とは口元の形状が異なり、少し太めに作られていました。また、マルシン製やPUFF DINO製など安定感のあるカートリッジは口元が真っ直ぐ成形されているのに対し、ノーブランド品は口元が根本からテーパー状に絞られています。口元自体の太さと、この口元に掛けての形状のどちらか、または双方が原因となりマガジンの受けにピッタリとハマり込んでマガジンから抜けなくなってしまったのです。
この「マガジンからカートリッジが抜けなくなる」トラブルは、ランニングコストを抑えるために安いノーブランドの CO2 カートリッジ を使用すると比較的起こりやすいトラブルの1つかと思います。
安価であったりエアガン用ではない CO2 カートリッジ はマガジン側の受けの形を考慮した設計になっていないことが多いほか、成型不良の個体が混ざっていたりカートリッジ自体の素材も粗悪な場合があり、強度にも不安があるためオススメできません。もしかしたら、マガジンにセットしている最中に内圧や固定キャップの締め付け圧により変形した可能性も捨てきれません。
問題のあった CO2 カートリッジ 除去後のクリーニング中に気が付いたことですが、CO2マガジンのカートリッジの受け部分に 金属片が挟まっていました。形から見るに、明らかにカートリッジに穴を開けた際に出たカスです。今回は外にあったのでまだ良いですが、これが穴あけ針の中に詰まったり気化室内に入り込んでしまうと大変です。
金属片によりガスが放出されなくなったり、最悪金属片がガスと共に本体側に入り悪影響を与えたり、発射時に飛び出してくる可能性もゼロではありません。
そうなる前に、この金属片を見つけたら長ーいドライバーや専用工具などを使用してカートリッジ受けを外して対処しなければなりません。安価な CO2 カートリッジ ではこういったトラブルも発生しやすいので要注意です。
また今回のケースではカートリッジとパッキンの間に金属片が挟まったことで、パッキンの一部が変形しています。写真では少しわかりづらいですが、これはカートリッジをセットしたあとにガス漏れが発生する一因になります。必ずパッキンや針に異常がないか確認してから CO2 カートリッジ をセットしましょう。今回の変形量では、幸いガス漏れは発生しませんでした。
ちなみにワンポイントアドバイスとして、 CO2 カートリッジ セット時は固定キャップを締め込みすぎないのが鉄則です。金属片などの異物がパッキンになかったとしても、カートリッジを強く締め込みすぎるとパッキンの変形・歪みにつながり、一度大きく変形したパッキンは交換しない限りガスがダダ洩れになってしまいます。
CO2 カートリッジ から「シュー」という音が聞こえなくなったら、それ以上は固定キャップを回さない様にしましょう。
また、マガジンをフルメンテする機会があれば、下記画像の様に受け部とガイドの接合部分にロックタイトを塗布することをお勧めします。こうすることでカートリッジキャップの開け閉めの際に不意にガイドが共回りすることを防ぎます。
オススメ CO2 カートリッジ
冒頭から説明をしている通り、安価なノーブランド CO2 カートリッジ は強度や成形個体差の不安があります。また他にもCO2ガスの内容量にバラつきがあったり内部に錆が発生しているなど、看過できない粗悪品もなかにはあります。
そのため CO2 カートリッジ をご購入頂く際は生産クオリティの高いメーカー品をオススメします。オルガエアソフトでは下記2メーカーの商品を推奨、販売しております。
【オススメ1】マルシン
マルシン製の CO2 カートリッジ はメーカーや商品自体の信頼性が高く、カートリッジ外形の精度も個体差が少なくオススメです。口元の成形や本体の直径など安定しているため、マガジン側に原因がない限り外れないといったトラブルは聞いたことがありません。
製造こそ台湾工場となりますがCO2ガスの内容量も一定で、クオリティコントロールはさすが日本のブランドといった安定感があります。STGA(全日本トイガン安全協会)認可品であり、いまやエアソフト業界でナンバーワンの品質を誇ると言えるでしょう。
【オススメ2】PUFF DINO
マルシンと同じく台湾製の CO2 カートリッジ で、形状もほぼ同様の信頼性の高いメーカーです。一見同じ工場の生産では?とも思えますが、後述する容量の点で別工場または別ラインの製品であることは確かなようです。
日本のサバゲー業界ではマルシンよりも後発ながら、安定したクオリティで評判も上々です。マルシン同様外径の個体差も少なく、こちらもマガジンから抜けないといったトラブルは聞きません。
中にはPUFF DINOのみを保証対象としているCO2ガスブロ本体メーカーもあります。
2つの CO2 カートリッジ ブランドをご紹介しましたが、大切なところはどちらも「エアソフトガン用」として製造されているという点と、口元の成形がしっかりしていることが重要です。口元の直径が大きかったり、長さが短い・テーパーが掛かっていると詰まりの原因となります。
また、口元にバリや潰れ(=潰れた方向に対し逆方向は膨らんでいる)があるようなカートリッジは論外です。
余談ではありますが、マルシンとPUFF DINOの2つの CO2 カートリッジ はどちらもCO2内容量が12gと表記されています。それにもかかわらず、それぞれ撃てる回数を比較したところ PUFF DINO の方が発射回数が多く、CO2容量に若干の違いがあるようです。
とある有名ブロガーさんの記事によれば、マルシンとPUFF DINOでは0.8g程度のガス容量の差があるそうです。
まとめ
ガスブロのパワーソースとなる CO2 カートリッジ ですが、商品によりカートリッジの品質に差があることがおわかり頂けたかと思います。ブランドを選ぶ際はガスブロ本体の性能を活かすために品質がしっかりした実績ある製品を選ぶことが重要です。
ランニングコストを考えると安価な CO2カートリッジ を選びたくなるのもわかりますが、それが災いしてガスブロ本体やマガジンにダメージを負ってしまったり、ダメな個体をはじいていったら使えるカートリッジ本数がわずかだったなど、結果的にコストを掛ける羽目になることが往々にしてあります。
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CO2で運用する方も多い GHK M4 ガスブロ のメンテンスについて別途記事も公開しておりますので、是非ご覧ください。
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